2020年甲子園高校野球交流試合 創成館(長崎県)VS平田(島根県)
2020年8月11日(火)第2試合(12時40分),会場:阪神甲子園球場





主 催 公益財団法人 日本高等学校野球連盟
後 援 朝日新聞社 毎日新聞社

※甲子園での写真は創成館高校硬式野球部保護者会より提供いただいています。
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平  田000 000 000 |0
創成館001 000 12×|4
投手(平田:古川、高橋)、(創成館:白水、坂口、前田)
三塁打(創成館:猿渡)

〇8月10日に開幕した各校1試合のみの2020年甲子園高校野球交流試合。創成館の対戦相手平田高校は21世紀枠で選出された島根県出雲市にある学校。諫早市と出雲市は姉妹都市ということもあって何かの縁を感じます。両チームともに投手を中心とした守りのチーム同士の対戦。どんな戦いが繰り広げられるのか?
創成館は今大会、3年生(42名)のみで挑む夏の夢舞台となります。
創成館高校3階大会議室では野球部の1,2年生部員77人(マネージャー2人含む)と小会議室では約30名の吹奏楽部員が新型コロナウイルス対策をしながら大型スクリーンでテレビ観戦。大声での応援はできないためメガホンを鳴らしながらの応援スタイルです。




試合は1回表裏は両チーム投手の好投で静かな立ち上がりに。
2回表、白水(福岡県うきは市出身)の制球が定まらず、2死満塁のピンチ。ここをサードゴロでしのぐ。ここを無失点で切り抜けたことが大きかった。
2回裏、創成館の校歌が流れる時、全員起立して校歌を聴く。

3回表、先頭打者にヒットで出塁されるもダブルプレーで失点せず。2、3回と平田は足を絡めた攻撃を繰り返す。
3回裏、7番矢野(福岡県福岡市出身)のレフト線へのヒットで出塁(チーム初ヒット)。送りバントで送れなかったがリレードスチールで盗塁を決める。創成館も得意の足を絡めた攻撃で対抗。その後2死2塁のチャンス。1番田中(福岡県久留米市出身)がセンターに抜けるヒットで走者が帰り1点先制。

4回表、平田4番古川の強烈なショートゴロを松尾が前に弾くが落ち着いて送球しアウト。
4回裏、先頭バッターがヒットで出塁するも後が続かず無得点。
5回表、白水が3人で抑える(白水5回2安打無失点の好投)
5回裏、1死から四球で出塁するも盗塁失敗。
6回表、右サイドスローの坂口(福岡県福岡市市出身)に投手交代。先頭を三球三振。死球でランナー出すも後続を抑える。
6回裏、2番松尾(長崎県長崎市出身)がセンター前ヒットで出塁するも得点できず。

 


ここで、両校の生徒会長による応援エール交換VTRが流された。
平田高校生徒会会長(安食 拓海【アジキ タクミ】さん)

創成館高校生徒会長(山口 楓【ヤマグチ カエデ】さん)



こういう企画はぐっとくるものがありますね。いいシーンです。


7回表、コントロールよくテンポのいいピッチングが続く坂口。
7回裏、4番猿渡(福岡県粕屋郡出身)が右中間への3塁打で出塁。続く5番長田(福岡県筑紫野市出身)の犠牲フライで追加点2-0。6番浦邊(福岡県北九州市出身)の放った打球はあわやホームランの大飛球だったが風に流されファールに。その後センター前ヒットで出塁し盗塁も成功。2死2塁から三盗し相手の悪送球でホームインかと思われたがバッターの守備妨害でチェンジ。

8回表、坂口が3人で抑え、3回を無安打無失点の好リリーフ。ケガで苦しんでいた時期もあったが最後に素晴らしい投球を見せてくれた。流れは創成館ペースのまま。
8回裏、創成館定番の応援で後押ししよう。ということでV・ファーレン長崎の応援ソングV-ROADなどをメガホン叩きながら応援がここから始まりました。その思いが甲子園に届いたのか?創成館の打線がつながり始めます。
代打岩﨑(長崎県大村市出身)が内野安打で出塁後、送りバントで1死2塁。2番松尾のライト前ヒットで1死1,3塁とチャンスが広がる。次打者の犠牲フライで追加点3-0。松尾の盗塁で2死2塁から4番猿渡のライト前ヒットで4-0と突き放す。次打者5番は途中出場の上原祐士キャプテン(諫早市飯盛町出身)の打順。ひときわメガホン応援の音量が大きくなってきた。長崎からの声援が届いたのか、追い込まれてから粘り、見事なライト前ヒットでチャンスを広げる。平田はここで投手交代。先発古川は緩急を使いコースに投げ分けることができるいい投手だった。その後得点ならず4-0で最終回へ。。。






応援している動画はこちらから↓
https://youtu.be/6HncoRcJfWo

9回表、3人目の投手左腕前田(長崎県長崎市出身)がマウンドへ。2死からヒットで出塁許すも後続を断ちゲームセット。4-0で創成館が勝利しました。

勝利の瞬間の動画↓
https://youtu.be/aqGFo04MZHU

試合終了後の校歌は起立して体を揺らしながら聴き、勝利を喜ぶ1,2年生。
校歌斉唱を体を揺らしながら聴く1,2年生動画↓
https://youtu.be/ECUaQzd6sDs




勝利した3年生の先輩の活躍した姿をしっかりと目に焼け付けたことでしょう。
今日の試合は先制、中押し、ダメ押しと10安打4得点と理想的な試合展開に。投げては異なるタイプの投手3人の継投で3安打完封。創成館の強みでもある守備機会での失策もゼロと完ぺきな内容でした。
稙田監督も『最後に一番いいゲームができた』と試合後に話されていましたが、今日のゲームを観ていて私もそう感じました。高校球児の憧れの舞台、甲子園。センバツ決定の歓喜の瞬間からやり場のない悔しさを味わった3年生。その悔しさを乗り越えてきた3年生全員が一つになり勝って終わることができて本当に良かった。試合全体を通じて、創成館伝統の守り勝つ野球が実践されていたナイスゲームだったと思う。


ここからは新チームの始まりです。
3年生の先輩たちが甲子園で躍動する姿を観てどう感じたのかを1,2年生を代表して3名にインタビューしました。


次期キャプテン引地 幹太くん
(出身地:広島県東広島市)

『今までテレビで観た甲子園とは全く違う感情があります。先輩たちはセンバツが決まった時の心から喜んでいる姿、新型コロナ感染拡大を受けての中止決定の時の心から悔しがっている姿、両方を見てきました。創成館伝統の苦戦しても敗戦しない、粘り強いプレーを見せてくれました。新チームでは今年の九州大会が長崎で行われるので長崎大会で1位になって九州大会でも優勝を目指します。悲願の日本一をセンバツで達成して先輩たちにもいい報告ができればと思います。』


現チームでも秋の大会から4番を打っていた松永 知大くん
(出身地:熊本県菊池市)

『自分も秋まで一緒にメンバーでやっていたので甲子園で一緒にプレーしたいという気持ちもありました。今回は3年生主体ということだったので絶対に勝ってもらいたいという気持ちで観ていました。目標は秋の大会で必ずセンバツの切符をつかむこと。そして夏の大会でも先輩たちの分まで一生懸命に頑張りたいです。』


195センチ大型左腕鴨打 瑛二くん
(出身地:佐賀県小城市)

『先輩たちのプレーを画面越しに観ていてとても興奮しました。これから新チームでは先輩たちに応援してもらえるようなチームを作り、必ず自分たちの代で日本一が獲れるようにこれから頑張っていきたいと思います。』



☆今回の大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった今春の第92回選抜高校野球大会の出場校に選ばれていた32校を、兵庫県西宮市の甲子園球場に招待し、各校が1試合限定で戦う「2020年甲子園高校野球交流試合」。2020年8月10日から6日間(休養・予備日を除く)にわたって阪神甲子園球場で開催。
◆原則として無観客。アルプス席でのブラスバンドの応援はなし。
招待校に対しては、新型コロナウイルス感染拡大の防止策を講じることを前提に、控え部員、部員の保護者・家族(部員1人につき5人以内)、野球部指導者の家族(1人につき5人以内)、教職員に限って、自校の試合の観戦を認める。また、最終学年である3年生部員を1人でも多く参加させることへの配慮から、招待校1校当たりのベンチ入り登録部員の上限を、例年の選抜大会・選手権本大会(いずれも18人)から20人に拡大された。移動や宿泊についても必要最小限に。試合間でのベンチ内消毒。試合後の勝利チームの校歌は選手間の距離を保ち整列して行うなど感染防止対策が徹底的に講じられている。9回同点の場合は延長10回から無死1,2塁からのタイブレークとなる。